私が加入している中小企業の社長さんが集まる勉強会では、「どうやったらビジネスが成功するか」というセミナーが多いのですが、参加していると、どうやったら会社が倒産してしまうのかということを逆に考えてしまします。
この仕事をしてきてそれほど多くの倒産に出会ったわけではありませんが何社かはもうこの世にはありません。倒産にはいろいろな事由がありそうですが、実は意外にシンプルで経営に必要な資源ヒト・モノ・カネのバランスが崩れることで会社は簡単に倒産してしまします。経営者にはこの経営資源のバランスをうまく保つ資質が求められるのですが、意外にできていない人も多い気がします。
たとえば、販売先も決まっていないのに新たに工場を建ててしまい資金がショートしてしまうとか、多店舗展開を急ぎすぎるばかりに店舗を任せられる人材育成をおろそかにしてしまい人手不足が原因で倒産するとか。よく言われるのがビジネスの成功体験は再現性が低く、倒産は再現性が高いということです。つまり、ビジネスの成功はそれまで積み上げてきたいろんな要素の組み合わせの結果であり、同じようなことをしても成功するとは限らないけど、倒産はあの時こういう判断をしたから倒産してしまったという倒産の定石ともいうべきものがあるということです。
繰り返しになりますが、経営資源のヒト・モノ・カネのどれか一つでもバランスを崩すような判断をしてしまうと倒産してしまうんですが、それはいくつかのパターンになっていてそこを勉強することが大事だなって思いました。